皆さんはタクシー普段よく乗りますか?
自分は日本に居てもタクシーはあまり乗りません。電車やバスと比べてやはり高いですし
そもそもタクシーに乗るまでもなく電車に乗ってしまったほうが早い場合が多く
あと、知らない人と社内に2人きりというのが苦手というのも理由です。
が、海外だと日本ほど公共交通機関が発達していなく
タクシーじゃないと向かえない!という場合も多いので、タクシーが選択肢に入ってきます。
でも、日本より海外でタクシー使うのって抵抗ありませんか?
「ぼったくられた」はよく聞く話ですが「強盗にあった」「無理やり悪質ツアーの会社に連れていかれた」など
海外旅行でのタクシー絡みのトラブルは枚挙にいとまがありません。
過去、香港や台湾では決死の覚悟でタクシーに乗っていて
台湾では何度も使って慣れましたが、東南アジアはやはりまだ怖いイメージ。
今回のマレーシア旅行では、それを払拭する画期的なシステム「Grab」を使ってみました。
Grabは、一言でいえば「個人の自動車に目的地まで載せてもらう」事をあっ旋しているサービスです。
(今風の言葉でいうと「ライドシェア」ですね)
まあ平たく言えば「白タク」ですが、ガチの白タクと違うのは「現金のやりとりが無い」ということです。
(現金で支払うことも可能です)
また、アプリで行き先を指定でき、料金もあらかじめ表示されるのでガチ白タクより圧倒的に安心です。
しかも、指定した場所まで迎えに来てくれます。
詳しい登録方法や使い方などは先人達がまとめてくれているのでここでは省略しますが
ここでは自分のような短期旅行者が使ってみた記録や感想を淡々とまとめます。
メモも兼ねてるので長文なのはご勘弁を。
(登録方法や使い方などの解説↓)
夜8時にシンガポールからクアラルンプール空港に到着し、
翌日のフライトでブルネイに移動する予定でしたが、空港の中にあるホテルは下記のような感じでちょっと微妙。
そこで、空港から範囲を広げて探してみると、KL市内は少し遠いものの、KLと空港の中間地点に「プトラジャヤ」という街があるという事がわかりました。
プトラジャヤはマレーシアの第2首都として造られた街で、政府機関が集まっておりそこそこ泊まるところもあるらしい。
探してみると「Dorsett Putrajaya」という4つ星ホテルが4000円台で泊まれることがわかり「さすがは東南アジアだ、ホテル代安い」と
喜びいさんで予約したはいいものの、空港鉄道(KLIAエクスプレス)のプトラジャヤの駅からホテルのあるプトラジャヤの中心部はそこそこ遠い。
昼間ならバスがあるみたいだけど、夜は…???
そこで慌てて調べて「Grabというのがあるらしい」という話になり、使ってみることになりました。
前置きが長くなりましたが、無事クアラルンプールの空港に到着。
日本では支払いのクレジットカードが登録できなかったので、到着ロビーでカード片手に登録を済ませました。
で、早速はじめてのGrab挑戦となりましたが、迎えに来てもらうポイントが「ターミナル到着ロビーの何番ドア前」と細かく指定できるようで
慌ててドアの番号を確認し、アプリから「Book」をタップ。
10秒ほどで車が割り当てられ、「5分ほどで到着します」とのこと。
(ぼかしの部分にはドライバーの顔写真と名前、車のナンバーが出ています)
アプリにはGPSで車の大体の現在位置も表示されるので「そろそろ来るかな」というのはわかるのですが
もう目の前まで来ているはずなのにそれっぽい車が見当たらない。
そうこうしているうちに謎の番号から電話が着信。そういえば登録するときに空港で買ったSIMの携帯番号を入れてたな。
電話の主は案の定ドライバー。訛りがきつい英語で「もう着いたんだけど、どこだ?」的な事を言っているようなので
あたりを見回すと、出口のドア前ではなく1レーン離れた「Pick Up Point」的な看板が立っている所で
ドライバーさんが手を振っていました。
「行き先はプトラジャヤの”Dorsett Putrajaya”っていうホテルで合ってる?」と
乗り込む際に確認されましたが、それ以外は特に会話もなく
夜のマレーシアを40分ほどドライブし、無事ホテルに到着しました。
40分ドライブして、RM45(約1200円)は日本のタクシーと比べてもだいぶ安いでしょう。
特に問題なかったので5つ星でフィードバックしておきました。
翌朝も空港までGrabで行くことになりました。
(電車にも乗ってみたいなと思ってプトラジャヤの駅までGrabで連れてってもらおうとも思いましたが接続がうまくいかないと面倒だなと思いこの案はボツ)
フロントでチェックアウトしている人がもう1人いましたが
チェックアウト後即Grabのアプリを立ち上げて颯爽と去っていきました。
普及してるんですねGrab。
自分も颯爽とGrabを立ち上げ、空港までと入力しBookすると
「あなたの後ろにいますよ…」ばりに即「到着しました」の表示。
そういえばホテルの前に路駐してるあの車、運転手さん中に乗ってるな。
案の定自分が予約した車でした。
すでにホテルの前で客待ちしてるとは…普通のタクシーも客待ちしてないのに。
車内では「どこから来たの?」「これからどこいくの?」みたいな話で少し盛り上がりましたが
「ブルネイに行くんだよね」と振ってもあまり盛り上がらず。マレーシアの人にとってはただの隣国ですしね。
ブルネイから戻ってきてKL市内のホテルにチェックイン。さてどこに行こうかとなり
まずはずっと前から行きたかった「バトゥ洞窟」に行くことにしました。
バトゥ洞窟はKL市内から電車でも行けるようですが、どうやら最近工事のため
市内から直接電車では行けず、途中の駅までシャトルバスで向かって
そこから電車に乗り換える必要がある模様。時間がかかりそうです。
Grabならいくら?と調べてみるとRM22(約600円)だったので、こりゃGrabだなと即決しました。
アプリからBookして3分後に該当の車がホテルの正面入口に滑り込んできました。
は、早い!
市内で渋滞があったものの、その後はスムーズに飛ばして20分ほどでバトゥ洞窟に到着。
(帰りは電車に乗って帰りました)
ブキッビンタン(KL市内で一番の繁華街)にあるショッピングモール「パビリオン」で夕食にした後
夜景を見に「KLタワー」へ行くことにしました。
このKLタワーも近くの駅やバス停から少し歩く必要があり、公共交通機関で行くには
少し微妙な場所。
ここでGrabにちょい乗りや!と思って使おうと思いきや
予約した車は「到着まで15分ほどかかります」と出てきました。
そういえばさっきから割と強めの雨が降ってるし、周りの人はみんな緑色の画面のアプリ…Grabを立ち上げて
ポチポチしまくってます。そりゃこれだけ安くタクシーが使えるならバス感覚で使うわな。
しかもブキッビンタンは繁華街なので場所が分かりづらい。案の定電話がかかってきました。
自分が下手なのもありますがなかなか英語が通じず結局「ユニクロの前にいてね」との事で
ちょこっと場所を移動。世界中で通じるユニクロ、すげーぜユニクロ。
しばらくして現れた車に乗っていたドライバーさんはヒジャブのおばちゃん。
マレーシアって感じですね。
ちなみに「行きたいのは”Menara KL”で合ってる?」と言われ「???」となりましたが
地元の人はKLタワーの事を「Menara KL」って言うんですね。
(マレー語でTowerの事を”Menara”というらしい)
KLタワーから見たペトロナスツインタワーは正直微妙でした。
KLタワー、行くのも大変であれば帰るのも大変です。
ダメ押しにペトロナスツインタワー見に行くべ、と思い
KLタワーの下にあるチケット売り場の前からGrabを立ち上げ「Book」をタップしてみるものの
しばらく「マッチするドライバーを探し中…」的な表示が出た後に「見つかりませんでした」と表示されてしまいます。
見れは他の人もGrabを呼ぶのに必死!まさに争奪戦!
「え、ここから歩いて帰るのは流石に無理っす…」と思いつつ10分ぐらい格闘していると
ようやく車がひっかかりました。そこから待つこと更に10分。
やってきた車のドライバーさんに「時間かかってごめんね」と言われ「まあ…混んでるから…」と必死の英語炸裂。
短距離だったので小銭程度の運賃で済みました。
現在地と行き先を指定してアプリで配車…なので行き先を伝える必要はなく、一見すると一言もしゃべらずに使えるような感じがありますが、実際問題ドライバーさんと落ち合うときに向こうが利用者を見つけられないと普通に電話がかかってくるので、英語で今いる場所の目印を伝えられるぐらいの語学力は必要です。(と言ってもも片言でどうにかなると思います)
あと、アプリも表示は英語のみです。
Grabは登録したクレカでの支払いか、車内でドライバーさんと直接現金での支払うかを選べますが、前回設定した支払い方法がそのまま記憶されデフォルトになるので1回現金を指定すると次に変更するまでずっと現金での支払いがデフォルトになります。
そのせいでクレカで支払っているつもりが実は現金払いになってた、というのを2回やらかしました。(予約後に支払い方法の変更はできないっぽい)
幸い現金の手持ちがあったので何事もありませんでしたが、ここは改善してほしいところ。
Grabは乗車ごとにポイントが貯まるシステムを導入しています。現金で支払った場合はそれほどポイントがつきませんが、クレカで支払うとそこそこのポイントがつきました。
溜まったポイントはGrabの無料乗車クーポンや現地の飲食店で使えるチケットに交換できますが、短期旅行者であれば次回の訪問時に使える無料乗車クーポンへの交換がいいかもしれません。
マレーシアの国産車メーカー「プロトン」や「プロドゥア」は、最近勢いのある韓国メーカーなどと違い
マレーシア国外ではメジャーじゃないのか見かける機会が少ないです。
「プロトン」のクルマはGrabで当たることは無かったですが「プロドゥア」の車はは大衆車路線らしく当たることが多かったです。
(5回使ったうち3回はプロドゥアのクルマでした)
乗り心地は特に問題なく快適ですし、内装もしっかりしていたのでやるじゃんマレーシア車と思いましたが、こんな所でも違いを発見してみるのも面白いですよ。
男子の自分ですら夜異国の地で知らない人と車内で2人きりは少しドキドキしたので
女性であれば少し用心したほうがいいかもしれません。
実際ごくたまーにですが強盗などの事件も起きているようです。
(Grab社の方でもドライバーの身分確認などは行っているようですが、完璧ではないと思います)
Grabはマレーシアだけでなくタイやベトナム、フィリピンなど東南アジアのあちこちで使えるようなので、今後も積極的に使っていきたいと感じました。